シロアリ対策について

亜熱帯地域に位置する沖縄では1年を通してシロアリは活発に活動しています。
主にはイエシロアリ、ヤマトシロアリの2種類。彼らは地中に巨大な巣を作り、働きアリはせっせと食料になる木材を運びます。そのテリトリーは巣を中心に50mとも言われます。
迷惑なシロアリですが、自然サイクルにとって非常に大切な生き物であり、もしいなくなってしまうと役割を終えた木々は堆積し分解が遅れてそこら中が鬱蒼たるゴミの山になってしまいます。
また彼らは嗜好性のある生き物で美味しい木材ほどよく食べます、美味しい木材と不味い木材が並んで置いてあると間違いなく美味しい木材を先に食べてしまいます。一夜のうちに地面から土台まで蟻道を作り建物の内部に入り込みます、まさにあっという間です。

この厄介なシロアリから住宅を守るにはどうしたらいいでしょうか。

答えはホウ酸です
ホウ酸は自然界に存在する人体に影響の少ない無機物です。常温では揮発蒸発しないのでシックハウスやアレルギーの原因にはなりません。人や家畜のような腎臓を持っている動物はホウ酸は体外に排出できますが、腎臓を持たないゴキブリとかシロアリ、腐朽菌は細胞レベルでエネルギー代謝ができなくなり微量の摂取で死んでしまいます。
つまりホウ酸を加圧注入処理して内部までしっかり満たした木材はシロアリ、不朽菌を寄せ付けない最強の木材と言えます。

建築の寿命について

建築の寿命はそのメンテナンスの良し悪さでかなり変わってきます。
建物の周囲にある植木、落ち葉、雑草など手入れ管理がとても大事です。
またシロアリ、腐朽菌などの生物の侵入を防ぐことも必須条件です。
木造住宅ならば50年は持ちます。さらに管理手入れをしっかりしていれば100年は持つと思います。むしろライフスタイルの変化で増改築、建て替えと姿を変えていくことの方が多いのではないでしょうか。
このような改変、改造が比較的簡単に経済的にできる木造建築はサスティナブルな建物といえます。

北米仕様とは

北米の住宅で主に使われている工法(枠組壁工法、ここではツーバイフォーと呼称します)です。
日本に導入され現在普及しているツーバイフォーは日本の建材寸法に合うようにカスタマイズされています。北米では合板サイズが120cmx240cmであり日本の合板サイズ90cmx180cmより大型です。また縦枠間隔が40cmと日本の45cmより細かくなります。パネルが大きくて縦枠材積も多い、つまり強度も高くなると言えます。何よりも北米の合板に使用されている接着剤の強度は前節に述べたホウ酸の加圧注入処理に対しても問題が生じません(国内の合板は耐水合板と言われているものでもホウ酸の加圧注入処理後にはがれてしまいます)。
当社ではこの理由から北米仕様のツーバイフォー工法で施工を進めております。

カナダで建設中の6階建集合住宅

施工事例・集合住宅

高層・大規模木造建築物の可能性

CO2削減のために近年木構造が着目されております。そして日本でも木構造による14階建て高層建築物も可能となっております。
高層化は消防法と不可分で準耐火構造物としては現行の建築基準法では3階まででしたが近年新基準(防耐火基準)で4階建の木造共同住宅が建設されております。

私たちは沖縄において初めての3階建木造共同住宅を沖縄市に設計しました。
ワンフロアー3戸の3階建、計9戸の集合住宅です。
RC造よりは安く工期も短縮できる可能性を示唆しました。

もっとも重要な問題は火災時の安全が確かめられることです。 木造でも構造体が火災時でも避難の間十分持ち堪えられる必要があります。ツーバイフォー工法はファイヤーストップと言って火災時に火が壁・天井裏を走りにくい構造になっており、これが火災時に高層建築物にも非常に有効であることがわかっております。

もう一つ、なぜ鉄筋コンクリートあるいは鉄骨構造物が高層建築物が可能であるかというと明快に構造解析ができるということです。地震時、台風時における力の流れを計算することができ部材の大きさ、内容を決定できるのです。これと同じようにツーバイフォー建築物も構造解析ができるのです。
これからは木造の大規模建築物を目にすることが多くなると思います。

北米では枠組壁工法による大規模集合住宅(6階立て、100戸ほどのユニット)が建設されています。
防火構造に有利でしかも構造解析のできる枠組壁工法ならではの事例です。
人工地盤としての地階に大規模駐車場を設け6階をペントハウスに仕上げるバライティー豊かな計画でとても魅力的なプロジェクトです。

カナダで建設中の木造集合住宅(コンドミニアム)

施工事例・一戸建新築

私たちが手がける建物は北米仕様による枠組壁工法により造られます。

主な特徴は強度を上げるための大型合板による外壁パネルの構築とホウ酸の加圧注入による構造部材のシロアリ、腐朽菌対策です。
沖縄は度重なる台風の襲来に備えねばならず年々台風の威力も増しています。また滞在時間も長く風の吹く方向も特定されません。したがって横風、ねじれ、急な突風などの複雑な力に対抗するためにはパネル工法は非常に力を発揮します。

高気密高断熱使用です。

外装には断熱性能の高い二重ガラスの断熱窓を使用し、外壁・天井には断熱のためのグラスウール(外壁10cm/天井15cm)を敷設しています。このため高断熱仕様となっており年間を通じて省エネルギーに貢献します。
またオプションになりますが第一種換気システム(ダクトによる換気)にすることにとり窓の開閉を行わずして室内外空気の換気を行い常に快適な住環境をご用意します。
夏は少ない冷房費用で家中快適となり、冬は生活熱量で十分に暖かいという驚きの居住性能を実感します。

施工事例・ビルトインガレージ

補強されたシンプルな構造のガレージドア
装飾窓付きのドア、樹脂製またはアルミ製のドア、幅広・背高のドア、数種類のカラードアなど選択はできますが
焼き付け塗装の無窓
幅2.4m高さ2.1mの4枚パネルドア
を標準としています。

ビルトインガレージと聞いてどう思われますか。

もったいない、
それほど土地の余裕がない、
高価では?

このビルトインガレージの生活を経験しますとその魅力に圧倒されます。そして設計次第で土地の広さとかコストも軽減されます。
私たちはカナダより直輸入のオーバースライダーガレージドアをお値打ちに取り付けしております。

1、シェルターとして
沖縄の台風時の雨は塩水として降り注いできます。もちろん非常なダメージを愛車に与えます。また強烈な夏の日差しも同様に大敵です。

2、安全対策として
車の乗降り、荷物の出し入れにはガレージがシェルターになり雨、風、昼夜の別が気になりません。またリモートコントロールによるガレージドアの開閉は悪天候時にはとても便利かつ安全です。

3、物置として、作業場として
車の周囲の壁には梯子、脚立、またカヤックとかテント、庭仕事の道具など色々な物をかける事ができます。そして車を外に出せば十分に広い日曜大工スペースが生まれます。

4、丈夫で長持ちその上お値打ちな価格の直輸入ガレージドア
このオーバースライダー型のガレージドアはシンプルな構造ゆえに丈夫であり構造が表しになっているためメンテナンスも簡単です。このガレージシャッターを20年も前から沖縄で施工取り付けをしておりますが、トラブルはほとんどありません。仮にトラブルが起きたとしてもその対処はアクトが即対応していきます。
アクトではこの製品をカナダより直輸入で入手しておりお値打ちの価格で提供する事ができます。

施工事例・増築

たいへんハードルが高くなった増築工事

2005年に姉歯事件が起きました。建築構造設計基準の見直しがこの事件によって行われました。また阪神大震災、東日本大震災、熊本地震など度重なる地震があって建築基準法の大幅な見直しが図られます。
2007年から改正された建築基準法は構造設計の厳格化、つまり偽装などされない手抜き防止を厳格化した安全性度を高めたものになりました。このため今まで簡単に申請できた小規模住宅の増築でも特に構造チェックの厳格化が要求さるることになり構造計算が要求されることとなります 。

とても大事な構造計算

小さな建物でも構造計算は大変重要です。
建築基準法では建築士の設計による小規模の建物には構造計算は不要とされています(4号特例)。しかし2025年からこの4号特例法が撤廃され多くの木造住宅でも構造計算が必要となります。施主にも、建築設計事務所にも手間と費用負担が増えることになりその前に建てておこうという駆け込み需要が出てきそうなニュースです。
慣例的、直感的に構造は大丈夫と思う計画でも構造計算を行うと不可になることはよくあるのす。

構造解析のできる枠組壁工法(略称;ツーバイフォー)

枠組壁工法は構造解析のできる木造建築物です。
現行の基準法では1階鉄筋コンクリート(RC)構造の建物に 2階をRCで増築することは重量オーバーでほとんどの建物が不可能です。しかし2階をRCのほぼ1/4の木造で設計すれば増築の可能性が出てきます。
これを混構造と言います。2階の木造部分を構造解析してその力の伝わりを1階に導き既存のRC造を再計算する、なかなか手のかかる面倒な作業ですがこれがクリヤーできれば増築ができるのです。
(*ちなみに北米ではこのRC造と同様に構造計算が出来る枠組壁工法による6階建ての集合住宅も建設されております)

増築の救世主となった枠組壁工法

こうして2007年以降アクトでは10数件の増築計画を手掛けました。
土地を手に入れる必要のない、
住みながら増築のできる、
予算を建物だけに投入できる

など大変皆様に喜ばれたプロジェクトです。

ただし、必要十分な資料があること
あくまでも構造計算ができなければなりません。既存の構造物にも計算が及ぶために

建築確認書
完了検査済証
完備された構造計算図書

が必要になります。
ただこれらは真っ当に設計された建物では自ずと手元にあるはずので心配はありません。